Roland D-110

1988年発売されたローランド製のLA音源(Linear Arthmetic Synthesis)。D-110はD-10の音源モジュール版に相当し、1Uラックで8パート32ポリ。
LA音源とはD-50を代表とした線形演算方式シンセサイザーで音色のアタック部分をPCM片、持続部をシンセで補うといった音色合成方法。発売当時にピアノやストリングスといった生楽器をシンセサイザーで再現したいものの技術的制限で極めて困難・・・という理由から考えられた方式である。
また、当時主力のだったDX7に代表されるFM音源のシンセサイズは非常に難解だったため(パラメータを調整した際の音色の仕上がりが想像しがたい)、デジタルシンセながらアナログシンセのようなわかりやすい音作りを、といった意図もあったらしい。
ちなみにDシリーズはローランド製シンセでは初めてデジタルフィルターを採用した音源系列でもある。

LA音源といえば、独自のスペクトラム波形を用いたベル系の音色やシャリシャリした音。特にファンタジアなどは定番としてもGM配列の音色にも採用されてます。 とはいえ、やはり本物は違う!(実際にはD-10系とD-50系でPCM片の種類が違ったりして、音も異なるそうです) 正直これまでの使用状況からノコギリ波とこのスペクトラム波形にお金払ったようなものです(笑)
一方、D-110における難点は画面が小さくて音色エディットしにくい。…まあ、こんなちっこい画面で何しろって感じだけど、仕方ない。

主要中古楽器屋における現在の中古相場は5000円前後のようです。

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