DTM用パソコンのスペックを予算別に考えてみました。予算8万円までは妥協点が多くなりますが、予算10万円ほどからは、個人のニーズに合わせた、自由なパーツ選定ができるようになっています。約10万円を少し超える予算は欲しいところです。
(筆者基準ですが)構成例も掲載しましたので、参考になりましたら幸いです。
Contents
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はじめに
DTM用パソコンのスペック例を、予算別に数例ご紹介します。「この予算なら、筆者はこうする」というものですので、参考になりましたら幸いです。
価格とパーツの構成例は、2014年10月14日現在価格.comに掲載されているデスクトップパソコンのそれを参考に定めています。パーツ価格は為替相場などで変動するため、「xx円で絶対組める構成」という点は保証できませんので、おおよそ目安としてご覧ください。
DTMに必要なパソコンのスペックは?
DTMに最低限必要なパソコンのスペックは、低スペックパソコンでDTMをやるにはより、2GHz以上の2コアCPU、2GBのメモリ、そして20GB以上のHDD容量(+OSなどの容量)です。
DTM用途のパソコンスペックについて考えるでは、2014年現在で快適にDTMをするためのパソコンスペックについても紹介していますので、是非あわせてご覧ください。
予算5万円まで
Dellのようなビジネス向けか、BTOパソコンのうち下位クラスが選択肢です。
ThinkCentre E73 Small 10AU005VJPやInspiron 3647 価格.com限定 ベーシック Core i3・Windows 7 Pro搭載モデル(モニタなし)などが挙げられます。
見込まれるスペックは下記になります。
- Windows OS(64bit)
- CPU Core i3 3GHz以上
- RAM 4GB
- HDD 500GB
- DVD ドライブ
- VGA オンボード
メモリとHDD容量が少ないことが難点です。Core i3をPentium系列に変え、メモリ容量を少し増やすのも良いと思います。
※CPUに関する詳細は、CPUとDTMの気になる関係もご覧ください。
この価格帯では満足に動作しないソフトシンセもあります。そのため、無理に購入するよりは、もう少し予算を増やしたほうが良いです。
予算8万円まで
ビジネス向けかBTOパソコンの中位モデルが選択肢になります。メーカー製パソコンでは、台湾メーカーのパソコンが選択肢に入りますが、国内主要メーカーのパソコンにはまだ予算が足りないです。
例えばRaytrek BM K140723 [音楽制作用モデル]やeX.computer AeroSlim 写真編集(RAW現像)モデル PS5J-A61/Eなどが挙げられます。
見込まれるスペックは下記になります。
- Windows OS(64bit)
- CPU Core i5 3GHz以上
- RAM 8GB
- HDD 500GB~1TB
- DVD ドライブ
- VGA オンボード
妥協しつつも、ある程度パーツ組み合わせの自由度が高まってきました。この価格帯ではRaytrek DTM-BMがおすすめです。
予算10万円まで
ビジネス向けかBTOパソコンの上位~最上位モデルが選択肢に入ってきます。国内主要メーカー品、というこだわりがなければ、この価格帯で選ぶのが良いと思います。
見込まれるスペックは下記になります。
- Windows OS(64bit)
- CPU Core i5 3GHz以上
- RAM 8GB
- HDD 1TB
- DVD ドライブ
- VGA オンボード
もし、購入時に自由にカスタマイズできるのでしたら、CPUはCore i7からCore i5の上位品に変更し、その差額で別のパーツを強化することをお勧めします。可能であれば、HDDを2台搭載することも検討しても良いと思います。また、グラフィックボードを別途搭載する手もありそうです(ただ、この予算では中途半端な性能になるかもしれません)
予算15万円まで
ビジネス向けかBTOパソコンの最上位モデルが選択できます。国内主要メーカー品も選択肢に入りますが、ノート向けCPUを搭載しているモデルには注意してください。例えば、VALUESTAR N VN770/SS PC-VN770SSに搭載されているCore i7-4700MQは、ノート向けの高パフォーマンスCPUですが、デスクトップ向けCPUのパフォーマンスには及びません。
筆者ならば、TSUKUMOで下記の構成で発注します。どちらも11万程度です。
ゲームなどをやらないのであれば・・・
- Windows OS(64bit)
- CPU Core i7-4790(4コア、HT対応)
- RAM 16GB
- HDD 1TB×2台
- DVD ドライブ
- VGA オンボード
動画編集やゲームなどもやるのであれば・・・
- Windows OS(64bit)
- CPU Core i5-4690(4コア)
- RAM 16GB
- HDD 1TB×2台
- DVD ドライブ
- VGA GeForce GT 740
この価格帯では、ツクモのAero StreamやAero SlimをDTMパソコンとしてお勧めします。もし、国内主要メーカー品の購入を希望されるのでしたら、20万円程度まで予算を増やした方が良いと思います。
予算15万円以上
予算15万円以上ということで、ここでは国内主要メーカーの中からパフォーマンスの高い機種を選んでみました。例えば、NEC VALUESTAR Nは、
- Windows 8.1(64bit)
- CPU Core i7-4710MQ
- RAM 8GB
- HDD 3TB
- DVD/BD ドライブ
- VGA オンボード
- Office Home & Business Premium プラス Office 365 サービス
と、極めて高い性能を誇ります。DTM専用機と考えれば、Officeやおまけソフトなど不要なものも多いのですが、レポート作成やプレゼン資料作成、テレビとしての利用など、日常的に多様とに使う方には向いていると思います。
なお、国内主要メーカーが販売するデスクトップパソコンを選ぼうとすると、その多くがモニター一体型となります。モニター一体型のパソコンは、デザイン性に優れますが、CPUにノートパソコン向けCPUが使われていることが多いため、BTOパソコンに比べパフォーマンスが劣ります。
ビジネス向け・BTOパソコンを選ぶか?国内主要メーカー製品を選ぶか?
ビジネス向けパソコンは、オフィスで使われ、壊れたら買い替え(リース品の交換)が前提になっていますので、問題を自力で解決できる方向けです。基本的な性能を考慮しつつも、費用を安く抑えたい時には最適です。個人には売ってくれない場合もありますので、ご注意ください。
BTOパソコンは、ある程度パソコンの使用経験がある方にお勧めします。パーツ選ぶはハードルが高いと感じるかもしれませんが、ぜひ購入前相談してみましょう。秋葉原等に店舗を持つBTOメーカーならば、購入前の実機確認も可能です。詳しくは、BTOパソコンとは?どんな特徴があるの?をご覧ください。
国内主要メーカー製パソコンは、そもそもパソコンで何ができるのか・・・という方に適しています。スタートアップのサポートや、様々なおまけソフトにメリットを感じるようでしたら選んでみてください。
まとめ
予算別にスペック構成例を挙げてみました。参考になりましたら幸いです。
国内メーカー製パソコンにこだわらなければ、10万円ちょっとの予算があれば十分に快適なDTM環境を手に入れることができます。安価に購入できれば、別のソフトシンセやオーディオインターフェースを購入したりと、環境構築の幅が広がりますね。
予算15万円まででご紹介した構成は、筆者のDTMパソコンとほぼ同スペックで、BTOパソコンを販売するTSUKUMOなら、約12~13万程度で購入できる構成です。TSUKUMOのBTOパソコンは、パーツが厳選されており、BTO初心者の方でも購入しやすいのが特徴です。また、国内製造で最短3営業日で出荷されるほか、数1000円相当のポイントがつく場合もあります。DTMパソコンをお探しでしたら、筆者はAeroSlimをお勧めします。
下記リンク先ページでは、CPUの型番によってリンクが分かれていますので、お好みのCPUを選択して詳細をみてみてください。DTM用途にはCore i5かCore i7(オーバークロックしない場合はK無し)をお勧めします。
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