筆者が有しているYAMAHA製のUSB-MIDIインターフェース「UX16」について簡単にご紹介します。
UX16はキーボードやシンセサイザー、ハードMIDI音源など、1台のMIDI対応機器とパソコンをMIDI接続できる「インターフェース(中継役)」です。
UX16は、単にMIDIとUSBの信号を相互に変換するだけの機器で、誰でも簡単に使いこなすことができます。
以下、外観や簡単な使い方について触れたいと思います。
なお、以後「MIDI機器」という総称を使用します。本ページで使用するMIDI機器とは、5芯のMIDIコネクタを有するキーボード、シンセサイザー、ハードMIDI音源など、MIDI規格対応の機器を指します。
MIDI規格対応機器なら、メーカーや用途、外見が異なっていてもMIDIで制御することが可能です。
YAMAHA USB-MIDIインターフェース UX-16 | Amazon
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YAMAHA UX16のスペック
下記はUX16の主なスペックをまとめたものです。
発売年 | 2001年 |
対応OS | Windows 2000~10 Mac OS 10.4.11以降 |
最大同時接続台数 | 1台 |
2018年現在で発売から17年経った長い長い実績のある製品です。
このような息の長い製品は、バグの修正が繰り返されていることが多く、高い安定性が期待されます。
対応OSはWindows 2000以降のWindows OSとMac OS 10.4.11以降です。
UX16の外観
外観は下記写真をご覧ください。
全体的には、やや青緑の色を含む暗い灰色で、半透過性のビニールチューブが使われています。
写真、ボールペンの右側に写るボックス状の部分にMIDIとUSBのプロトコル変換を行う基板が入っており、そこからUSBケーブルとMIDIケーブルがそれぞれ延びています。
USB接続を通じてパソコンから給電され、動作時には基板部分に実装された赤LEDが点灯します。
全体長は約2mです。
- 基板からUSBコネクタまでのケーブル長は約65cm
- 基板からMIDIコネクタまでのケーブル長は約130cm
USBケーブル側は1本です。こちらは特別な説明は不要かと思います。
一方でMIDIケーブル側は2本に分岐していますが、この2本を1台のMIDI機器と接続します(それぞれ1台ずつ、ではありません)。
下記写真の通り、各コネクタ上にそれぞれINとOUTの記述があります。
接続できるMIDI機器は1台のみ
UX16は最大1台のMIDI機器を接続できますので、基本は1台のパソコンと1台のキーボードをペアで使うようなイメージになります。
これは、「1本のMIDIケーブルでは単方向での送信しか出来ない」というMIDI規格上の制限から、双方向の送受信を実現するために2本になっています。
そのためUX16のMIDI側ケーブルはMIDI-INとMIDI-OUTの2本に分岐しています、接続できるMIDI機器は1台のみです。
UX16とMIDI-IN・MIDI-OUTの接続方法
まず、あなたがお使いのキーボードやシンセ、ハードMIDI音源などにおいて、上記写真のようなコネクタの有無をご確認ください。
該当のコネクタがあれば、UX16は使用可能です。
なお、RolandやKORGなど他社メーカーの機器とUX16を接続することも可能です。
筆者はAlesisの音源モジュールやRoland SH-201などと接続していることが多々あります。
UX16を用いてDAWからハードMIDI音源を制御したい場合
もし、あなたがお使いのDAWやMIDIシーケンサソフトからMIDI音源やハードウェアシンセなどの音色や「鳴り」を制御したい場合は、UX16のMIDI-OUTと、制御したいMIDI機器のMIDI-INを接続してください。
次に、DAW側のMIDIトラックとMIDI音源のチャンネルを合わせます。
この手順は、各DAWの機能に依存しますので、詳細は省きます。
UX16を用いてキーボードの入力データをDAWに反映させたい場合
キーボードやシンセサイザーなどを演奏し、その演奏データをDAW上の譜面に落とし込みたい場合は、UX16のMIDI-INと、演奏するキーボードなどのMIDI-OUTを接続してください。
入力データを譜面に落とし込む手順は各DAWの機能に依存しますので、詳細は省きます。
MIDI-THRUは使いません
なお、MIDI-THRU(MIDI-スルー)というコネクタを持つ機器もありますが、今回は使用しません。
MIDI-THRUはMIDI-INから入力されたMIDIデータを、そのまま別の機器に「スルー」する時に使用するコネクタです。
USBコネクタあるけどUX16も使える?
仮にUSB接続やシリアル(RS-232C)接続可能なMIDI機器であっても、その機器にMIDIコネクタが用意されていれば、UX16を用いたMIDI接続も可能です。
しかし、近年のUSBコネクタが用意されているような機器は、パソコン側で利用できる専用のエディタが用意されていることも多いため、敢えてMIDI接続を選ぶ利点はあまり無いです。
例えば、2台の同じ機器を1台のパソコンと接続すると障害が発生するなど、何らかの理由がある場合は、UX16を用いたMIDI接続を検討すると良いと思います。
よくある質問
古いMIDI音源(例えばMUシリーズなど)と接続できますか
MIDIコネクタがある音源ならば、メーカーや年代を問わず接続できます。
UX16はWindows 10まで対応していますので、大切なのは接続したい機器にMIDIコネクタがあるかどうか、です。
RolandのSCシリーズとも接続できます。
iPhoneやiPadに対応していますか
未対応です。
iPhoneやiPad用は「MIDIインターフェース i-UX1」の利用を検討してみてください。
UX16が対応しているのはWindows 2000以降とMac OS 10.4.11以降です。
UX16のドライバはどこで入手できますか
YAMAHAのサイトにてどうぞ。
UX16 ファームウェア / ソフトウェア | YAMAHA
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まとめ
USB-MIDIインターフェースの定番であるUX16についてご紹介しました。参考になりましたら幸いです。
USB接続が主流になった現在、USB-MIDIインターフェースは2000年以前の古い資産を生かすための機器となっています。古いハードシンセや思い出のあるキーボードなどを、最新のDAWと一緒に使用したい場合、80年代や90年代風の曲を作りたい場合などに大変重宝します。安価に購入できるため、1つあると便利です。
発売から17年も経つ機器ですが、AmazonでのUSB-MIDIインターフェース売り上げ1位を記録する商品です。多くの使用実績がありますので、購入前に是非他のユーザーレビューもチェックしてみてください。
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