あなたの楽曲を収めたCDを作って販売したいとお考えですか?
イベントでファンがあなたの元に来て、「嬉しいです!」と言いつつ、CDを買ってくれたなら、すごくありがたいですよね。
あなたがDTMをたしなむなら、1度や2度は「CDを売ってちやほやされたい」って考えたのではないでしょうか。
そこで、ここではあなたが同人音楽CDを作成し、販売するまでの大まかな手順をご紹介します。
基本は楽曲と、ジャケット画像などを作成し、同時に特設サイトを開設の上でイベントや委託によるCD頒布という流れが考えられます。
ここでは、CDの製造は業者発注するものとし、それ以外の過程で必要な事柄をまとめました。
Contents
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記事の前提条件
ここでは、筆者がTHE BATTLE MODE頒布時に経験した情報を元に、同人CDの作り方を紹介します。
時間と根気と多少の費用が必要ですが、一度は同人CDを作ってみましょう。良い経験と思い出になるはずです。
ここでは、同人CDを同人音楽を収録したCD(同人音楽CD、自主制作CD)と定義します。
すなわち、同人音楽サークルや、DTMを趣味にする方々が集まって制作し、コミケなどのイベントで頒布するCDの作り方についての紹介です。
1. まず「企画」しよう
CD作りは、まずは企画するところから始まります。
あなたの熱い楽曲を収録するにしても、複数人で集まって作成するコンピレーションアルバムでも、ある程度方向性を決めたほうよいです。
例えば、東方の二次創作曲を収めるのか、トランスやダンスミュージックなどの楽曲集にするのかなど。
また、当然ですが、スケジュールを考えるのも忘れないでください。
特にイベントへの出展を考えている場合には、
- いつまでにイベントに申し込む必要があるのか
- いつまでにCDを作る必要があるのか(会場への事前納品はいつまでなのか)
は必ず確認しておくべきです。
2. 収録する楽曲とレーベル面のデザインを作ろう
CDの構成要素として、以下のものを作成する必要があります。
- 収録する楽曲作り
- CDのレーベル面に掲載するイラスト
- (ブックレットなどの掲載情報)
同人CDに収録する楽曲を作る
当然ながら、収録する曲が必要ですね。
曲作りのことは説明不要だと思いますので、ここではよくある失敗談を紹介しておきます。
- 曲によって音量がばらばらで聞きにくい
- 曲によって音のなるタイミングがばらばら(ある曲は1秒間無音からスタートするのに、ある曲は5秒経っても始まらない)
- EQの調整が極端すぎて耳が痛い
個人的にイベントで試聴してよくあるのはこのあたりですね。
CDのデザインを考える
曲を作ると同時にCDのデザインも考えます。
少なくとも、CDレーベル面のデザインは必要です(筆者のようにデザイン無しに売り出す猛者もいますが・・・)。
もし市販CDと同じような構成を目指すのであれば、帯、ブックレット、ケース裏側に封入するバックインレイなどが必要です。
CD製造を外注するときは規格を確認しよう
通常、CDレーベル面のデザインを作るためにはPhotoshopやIllustratorが使用されます。
業者によっては、納入するデータの形式をPhotoshopやIllustratorなどのファイル形式を指定している場合がありますので、注意してください。
自分で作れないときは協力者を募集してみよう
あなたがPhotoshopやIllustratorを使えこなせなくても、Twitterなどで誰か協力者を募集してみましょう。
すべて一人でこなす必要は無いのです。
3. 特設サイトを作ろう
たとえすばらしい作品であっても、知名度が無ければ売れません。「良いものを作った=売れる」は間違いです。
そこで、あなたの同人CDを知ってもらうための方法として、情報を集約したウェブサイトを設けることをお勧めします。
あなたのリスナーは以下のような情報を求めています。
- CDは誰が作ったのか
- どんなコンセプトなのか
- いつ手に入れることができるのか
- 有料なのか無料なのか
- どんなジャンルなのか
- どんな曲が収録されているのか
- どんなデザインなのか
- おまけはあるのか
もちろん、上記以外にも試聴や、動画のPVなどがあればなお良しです。
近年では、ソーシャルメディアのボタンを設置するのも一般的です。シェアされることで一層知名度が高まります。
サイト作りで注意したいこと
以下のような点はユーザー無視の独善的な施策になることが多いので注意が必要です。
- あまりにもギミックにこだわりすぎて表示速度が遅いなどの問題があること。
- 全ての情報を画像にしてしまい、曲名リストのコピペなどができないこと。
特徴的なサイトを作るためにはいろいろ手間をかける部分もありますが、ユーザーフレンドリーなサイトにすることも忘れないでください。
4. CDを製造しよう(手焼き or 外注)
ここまで準備を進めてくれば、楽曲も各種デザインもそろってきているはずです。CDを製造しましょう。
CDを製造するためには、以下の2つの方法が考えられます。
- 自宅で製造する(いわゆる手焼き)
- 業者に発注する
ここでは、後者の業者に発注するという手段で話を進めます。
業者発注のメリットは以下です。
- CDを作る手間がかからない
- (しっかりした業者なら)手焼きに比べ品質が保証される
以下は、業者発注のデメリットです。
- お金がかかる
- 直前の追い込みやイベント現場での製造はできない
このようなメリットとデメリットがありますが、筆者としては「CDを作る手間がかからない=CDを作っている間に別の作業が出来る」という点を最も重視し、業者発注をお勧めします。
CD製造を業者に発注する際のポイント
業者発注時に重要なのは、
- 製造のコスト
- データの納入から納品まで何日でやってくれるのか納期
- 入稿するデータのフォーマット
- 納品方法(特にイベント会場への直接発送は可能か)
です。
事前に見積もりをしてもらおう
実際に発注する際には、発注前に業者の担当者に電話やメールで連絡し、見積もりをもらうのが良いです。
製造枚数、CDの種類(CD-Rなのかプレスなのか等)、ジャケットなどの有無などを伝えます。
プレスは高額なので、かなり本格的につくるのでなければ、CD-Rコピーで良いと思います。
やりとりした記録は全て残しておこう
また、原則やりとりした際の記録は全て残しておくと良いです(後々トラブルが出た場合に対応するため)。
イベント直前は注文が集中しやすいので注意
また、時期によっては業者に注文が集中し、納期が遅れる可能性があります。
全てのデータが出揃う前からあらかじめ連絡をとって、調整を進めておくと良いでしょう。
個人的には発注前に一度電話して、最近の込み具合などを伺ってから注文しています。
もし、「混んでます」って言われたら、別の業者を当たればいいので。
参考:3104式で利用している業者
3104式の「THE BATTLE MODE」では、株式会社協和産業さんに製造を委託しています。
こちらの納期は、元データ発送後から納品までにおおよそ1週間です。
5. 同人CDを販売しよう
ここまで来たら全て準備が出来ているはず。あとはあなたの同人CDを売り出すだけです。
同人CDは以下のような方法で販売するのが一般的です。
- M3などのイベントで販売する
- とらのあななどの同人誌を扱う店に委託する
- 自分のサイトで通販する
M3などのイベントなどで販売する場合
コミケやM3等のイベントで販売するためには、あらかじめイベントに参加申し込みをしておく必要があります。
通常、イベントへの出店申し込みは、イベント開催の数ヶ月前に行われます。
例えば、2018年4月のM3の申し込みは、2018年1月5日が申し込み締め切りでした。
この間に必要な書類提出と費用の支払いを行い、参加が決まれば参加可能です。
原則、書類に不備があると参加できませんので、注意してください、
また、抽選が行われる場合は、たとえ書類に不備がなくとも参加不可となる場合もあります。こればかりは運としか言いようがありません。
ショップで通信販売を行う場合
ショップへの販売委託は、通販を行う上で最も簡単な方法です。
こちらもあなたが各ショップが定めた方法で申し込むことで委託販売が開始されます。
あなたの手で売る手間が省けるという大きなメリットがある一方、委託販売では手数料が上乗せされるデメリットがあります。
例えば筆者が利用している「とらのあな」の販売手数料は30%です。
自分のサイトで直接手売りする場合
最後に、自分のサイトで通販するという方法ですが、こちらは想像にたやすいかと思います。
受注、梱包など、様々な手間が発生しますので、趣味としてやるには少し厳しいと思われます。
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まとめ
- まずCDの企画とスケジュールを考えよう。イベントの参加申し込みはイベントの数ヶ月前に締め切っているので、そこを忘れずに
- 収録する曲は最低でも音量などに統一感を持たせよう。極端なEQ設定にも要注意
- レーベル面や製造作業を外注する場合にはファイルの規格に注意。事前にCDの発注業者を選定しておくと吉
以上のプロセスを経ることで、あなたは同人CDを作り、販売を行うところまで達しているはずです。
筆者が実際に経験した印象では、やってみると結構簡単なんだな、というのが感じたところでした。
ぜひ、あなたのCDを作ってみませんか?
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