DTMにDellのパソコンを使いたい!使えるの?

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DTMパソコンとして、Dellが販売するパソコンを利用したい方も多いはず。ここでは、いくつかのモデルを例示しながら、DellでDTMパソコンを購入することについてご紹介します。

最近Dellが販売しているモデルは、だいぶカスタマイズ性が低くなっており、好みの構成に出来ない機種というのも存在しています。 そのため、購入時にはそのマシンのスペックがDTMに適しているかをきちんと見る必要があります。

例えば、Inspiron 3847などはCore i5を搭載したミニタワーデスクトップです。ビデオカードを搭載しているため、DTMに加えある程度のゲームもプレイ可能なモデルになっています。ただ、これよりも高いスペックのマシンを、他のBTOメーカーでは選択可能です。他社との比較で見た場合には、中間的な性能のパソコンと言えます。

Contents

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はじめに

BTOメーカーといえば、忘れてはいけないのが世界大手のDellです。中には、Dellのパソコンを愛用されている方もいらっしゃると思います。そこで、ここではDellが販売するパソコンがDTM用途に適しているか、等をご紹介します。

筆者はAeroslimを使う前はDellのパソコンをDTM用途にしていました。当時はまだそれほど負荷のかかることはしていませんでしたが、最終的にはパソコンの処理能力が追いつかなくなって買い換えた経緯があります。

将来的に、私がDellのパソコンを再度DTM用途に買うことはありませんが、それ以外に常用するパソコンとしては購入もありだと考えています。

そもそもDellのパソコンって?

Dellはアメリカに本社を置く世界首位級のパソコンメーカーです。日本法人は神奈川県川崎市に拠点を置いています。

Dellが販売するパソコンは、このサイトで紹介しているBTOパソコンに分類されます。一部の家電量販店で店頭販売も行っていますが、基本的ある程度カスタマイズをして購入する、というのが一般的になるかと思います。

パソコンの販売対象は個人向けと法人向けとに分かれています。前者はInspironシリーズなど標準的な装備のパソコンと、ALIENWAREというゲーム向けに特化したデザインのパソコンが販売されています。一方、後者はVostroやOptiplexなど、シンプルなデザインでオフィス向けに最適なパッケージが販売されています。

DellのパソコンはDTMに使えるの?

もちろんDTMに使用できます。しかし、モデルによって大きく性能差があるため、購入時には注意を要します。

例えば、2014年11月29日現在で販売中の「Inspiron 20 3000シリーズ オールインワン」は、CPUにPentium N3530を搭載する液晶一体型のデスクトップパソコンです。Pentium N3530はAtom系列から発展した省電力CPUで、消費電力に優れるものの、その処理能力は貧弱です。そのため、このモデルはDTMに適していません。※詳細は、CPUとDTMの気になる関係をご覧ください。

一方、Inspiron 3847はCore i5-4460、メモリ8GBを搭載するなど、DTM用途に適した性能を有しています。ビデオカードにNVIDIA GeForce 705を搭載しており、ゲームもそれなりに出来る構成になっているのがうれしいところです。

両者を比べてみると、前者のオールインワンは一般家庭向けのエントリーモデル、後者は比較的パソコンに通じたユーザー(ミドルユーザー程度)を想定したパフォーマンスモデルとなっています。このように、Dellは幅広い性能のパソコンを扱っているのが特徴といえます。

なお、本コラムではHDDの2台積み(もしくはSSD+HDD)をお勧めしていますが、Dellではこのようなモデルが購入できません(購入後に自己責任で追加することは可能なはずです)。そのため、どの構成にカスタマイズしたとしても、最初からDTMで使い込む構成にするのは難しいといえます。ゆえに、多数の音源をそろえつつも、ストレスの無いDTMを望むのでしたら、Dellのパソコンはあまりおすすめしません。

Dellの法人パソコンはDTMに使えるの?

もちろんDTMに使用できます。ただし、上述と同じように、購入するモデルの性能についてはご確認ください。安価ながら性能の低いマシンも販売されています。

カスタマイズ性についても、基本的には個人向けモデルとあまり大差ありません。法人向けモデルは、一般的にはWordやExcelの利用などが想定されていますから、DTMのような比較的ハードな運用向けの構成にはなっていません。購入の際には、特にメモリやHDD容量に注目してください。

Dellのパソコンに限らず、法人向けモデルは個人向けモデルに比べて安く購入できることが多いのが利点です。サポートの手間がかからないから安いなど、大人の事情で安くなっています。その代わり、メーカーによっては個人は購入できない(個人「事業主」ならば可能)という制限がつく場合もあります。

ちなみに、かつて筆者はOptiplex 755という法人向けモデルをDTMパソコンとして使用していました。BTXという特殊なマザーボードを搭載したパソコンでしたが、それなりにカスタマイズ性もある良いパソコンでした。筆者はこのパソコンで5~6年ほど作曲活動を行ってきました。

Dellのパソコンの買い方

購入方法は、他のBTOショップと同じように、ある程度カスタマイズして購入することになります。BTOパソコンの買い方とは?その簡単な手順についても是非参考にしていただければと思います。

ところが、最近のDellはカスタマイズ無しで購入する方向に進んでいるらしく、OSやオプション品を選ぶぐらいになりつつあります。そのため、メモリを増やしたい!HDDの容量を増やしたい!という希望はかなわないかもしれません。

ある程度カスタマイズ性を考慮したいのでしたら、TSUKUMOやドスパラなどのBTOショップの利用をお勧めします。

ALIENWAREって何?すごそう!

ALIENWAREは、いわゆるグレイ型宇宙人がロゴに使われるなど、Dellが販売する個人向けパソコンの中で最も異色なシリーズです。主にゲーム向け用途に構成されており、デスクトップ、ノートパソコンのいずれもGPUが搭載されるなど、グラフィック面での強化が図られています。

このシリーズは、廉価なものを除けば、DTMに適した性能を有しています。なぜなら、他のDellのシリーズよりも高い標準性能を持ち、カスタマイズ性も確保されているからです。ただ、似たような性能を有するBTOパソコンに比べると、少し割高になっています。「そこはデザイン料!」と割り切れる方にはお勧めです。Macのようなスタイリッシュさとは別の方向に突き抜けたモデルになっていると思います。

ベストバイはどれか?

特にこだわりなく、様々な選択肢からDTMパソコンを選ぼうとした場合、Dellを選ぶ必要はあまり無いです。他のBTOショップならば、より高性能のパソコンを発注できるためです。ただ、BTOパソコンとして最も買いやすいメーカーの一つですから、「ほんのり構成を選んで発注する」というBTO入門には最適です。もちろん、Dellを愛用されてましたら、Dellから選ぶのが良いです。

Optiplex 755やVostro 1200を使ってきた筆者としてのベストバイは、Core i5以上の法人向けモデルを格安に手に入れることです。購入できれば、同等スペックの個人向けモデルよりもさらに1万円程度割安に購入できる可能性があります。サポート面はあまりあてに出来ないため、ある程度は自力で解決できる方向けになります。

私は未経験ですが、最近はDell公式からも個人が法人向けモデルを購入できるようです(試したことが無いので保証できません)。また、某家電量販店で店員に伺ったところでは、店頭から法人向けモデルの注文も可能だそうです。ので、個人が法人モデルを購入するルートはいくつかあるように思っています。

なお、大学在籍の方は、大学生協経由で法人モデルを購入できる可能性があります。大学生協モデルというパソコンをちょっと○ったくりな価格で買ってしまうよりは、Dellの法人モデルを購入できないか相談してみるのもありだと思います。

Dellは壊れやすい?サポートは片言の日本語を話す?

ネット上にある噂として、「Dellのパソコンは壊れやすい」という話や、「サポートは片言の日本語を話す」といった話があります。一応、筆者の経験として、

  1. Dellのパソコンは壊れやすい…2006年と2007年にそれぞれ1台購入。いずれも現役
  2. サポートは片言の日本語を話す…サポートは日本の方でしたがあんまり当てにならなさそう

でした。

まず前者ですが、2007年に購入したモデル(ノート)では2011年ごろから液晶に不具合が発生しており、時折映らなくなります。とはいえノートですから、VGAで映像を外部に出力することで、問題を回避可能です。

後者は、その不具合の件を相談したときに、対応された方が日本の方でした。が、だいたい話をクリーンインストールに持って行きたがるので、あまりあてにならないと感じ、それ以上話すのは辞めました。

上述の通り、筆者は法人向けモデルを購入していますので、個人向けならまた別かもしれません。いずれにせよ、BTOパソコンはある程度パソコンに馴染みのある中級者向けだと思いますので、まったくのパソコン初心者がDellを購入するのはあまりおすすめしません。2台目以降、もしくは企業などで社内にパソコンのサポートを出来る方が在籍しているなど、自己解決力があったほうが良いと筆者は考えています。

まとめ

Dellのパソコンについて、DTMに適しているかなどをご紹介しました。DTM用途のパソコンに、敢えてDellを選ぶ理由というのはあまり見つかりませんが、適切に機種を選定すればDTMライトユーザーなら満足する機種を購入することが出来ます。DTM用途に使い込む予定でしたら、他のBTOショップを利用することをお勧めします。

個人的には法人モデルを格安で手に入れることがお勧めです。まったくの余談ですが、WindowsノートをDellで買いたいです。以前あったVostroのカラバリがかっこよかったのですが、後でいいやと思っているうちに買い逃してしまいました。

なお、私自身は今後DellのパソコンをDTM用途として買うことはありません。それは、何か不満があってという理由ではなく、単に他のBTOメーカーで購入したほうがより高い性能のマシンを入手できるから、という理由です。ただ、物としては嫌いではないので、今後もDellのパソコンをビジネス用途に利用することはあると思います。

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