DTMをやる人はウェブサイトを持つべき?持たないべき?

本コラムでは、DTMや同人音楽をやる人は自前のホームページ(ウェブサイト)を持つべきか持たなくてもよいか、という観点で筆者の意見をご紹介します。

最近は、無料で楽曲を公開できるサービスが増えていますので、単純に自作の楽曲を公開したいだけならばウェブサイトを持つ必要はありません。 が、長く活動し、CD頒布なども考えているのでしたら、やはりウェブサイトは持ったほうがよいと思います。

ここでは、主にまだウェブサイトを持ったことが無いような方を想定読者として、ウェブサイトを持つ利点やその方法について簡単にご紹介していきます。

Contents

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はじめに

本コラムでは、DTMや同人音楽をやる人は自前のウェブサイトを持つべきか持たなくてもよいか、という観点で筆者の意見をご紹介します。

最近は、無料で楽曲を公開できるサービスが増えていますので、単純に自作の楽曲を公開したいだけならばウェブサイトを持つ必要はありません。 が、長く活動し、CD頒布なども考えているのでしたら、やはりウェブサイトは持ったほうがよいと思います。

ウェブサイトが無くとも音楽を公開できる時代になりました

2015年現在、趣味で音楽をかじっている方が音楽をネット上に公開したいと考えたら、無料で今すぐ公開することが可能です。その代表格がSoundcloudやニコニコ動画、Youtubeなどです。あなたも既に利用されているかもしれません。これらのサービスは、各サービスで提供された手順に従い、楽曲などをアップロードするだけです。

が、もし、あなたが(趣味であっても)長期的に音楽活動を行い、同人音楽CDの頒布などももくろんでいるのでしたら、筆者はあなた独自のウェブサイトを作って保有することをお勧めしたいです。

なぜあなたのウェブサイトを持つべきか

いくつかの理由があります。

  • サービス終了や規約変更リスクへの備え
  • 情報や楽曲をまとめる書庫として役割

まず、Soundcloudなどの無料のアップロードサービスは、サービスが終了したり、規約が変わって使いにくくなるというリスクがあります。さすがにSoundcloudほどの規模になると、簡単にサービス終了はありえませんが、数年前にはTwitterで楽曲アップロードが可能なTwaud.ioがサービスを終了したことが挙げられます。

また、規約変更リスクでは、インディーズ楽曲公開サイトのmuzieで、一般視聴者も会員登録を行わないとアップロードされた楽曲が視聴できなくなるという「囲い込み」が挙げられます(筆者、その件やその後の規約変更もあってmuzieは退会しました)

次に、情報や楽曲をまとめる書庫として役割として、自前のウェブサイトに楽曲を一式公開したり、イベント参加情報を掲載したりするほうが永続的なファンを獲得しやすい点が挙げられます。筆者の考えですが、Soundcloudなどでは情報が分散しがちですので、どうしても「一見さん」が多くなるのでは?という気がしています。その点、ウェブサイトを保有すれば、最新の情報はもちろん、過去の情報をまとめておくことによって、あなたの作品の全てを良く見てもらえるはずです。

以上のような理由から、自前のウェブサイトを保有することをお勧めいたします。もちろん、Soundcloudなどを使うな、というわけではなく、全てを連携して利用していくのが良いです。それらの拠点を、ご自身のウェブサイトにする、ということです。

ウェブサイトを作る?どうやって?

ウェブサイトやホームページの知識をお持ちの方も多くいらっしゃると思いますが、あらためて簡単に説明します。

誤解を恐れずにざっくり説明すると、ウェブサイトとは、ネット上の住居みたいなものです。その住居の住所を示すのがドメイン(cyber-rainforce.netのようなURLのことです)です。もし、あなたがウェブサイトを作ったことなく、初めて自分のホームページを持とうとしているのであれば、この住居のための「土地」と「住所」が必要です。

「土地」を借りるためには、いわゆるレンタルサーバーというサービスを利用する必要があります。「レンタル」と名がついていますが、もちろん無料のものもありますので、ご安心ください。土地のスペース(サーバー容量)や土地の使い方(1日のデータ転送制限など)は、レンタルサーバーによって異なります。音楽関係で注意すべき点は、後述します。

「住所」は借りることも、自分で作ることもできます。前者は、例えばhttps://cyber-rainforce.net/xxxxxxxx/というURLが割り振られることを言います。私がかつて利用していたヤフージオシティーズのサーバーでは、http://www.geocities.jp/cyber_rainforce/というドメインを利用していました。この場合、トップページのアドレスがhttp://www.geocities.jp/cyber_rainforce/ですので、自分のウェブサイトを「ブランド」化するにはちょっとかっこ悪いですよね。

もし、「住所」を自分で作る場合、多くの場合はドメインレジストラと呼ばれるドメイン登録会社を通じて、独自のドメインを申請することになります。この場合、有料になることも多いです。私のcyber-rainforce.netも有料で保持しているアドレスになります。

もし、あなたが初めてウェブサイトを作ろうとこのページをご覧でしたら、最初は無料サーバー+無料ドメインをお勧めします。なぜなら、多くの場合セットで提供されますので、難しいドメイン設定などがなく、簡単にウェブサイトを立ち上げられるからです。

サーバーを借りてDTM系サイトを作るときに留意して欲しいこと

もし、ウェブサイトを初めて立ち上げようとしたときに、楽曲系サイトならでは留意点がいくつかあります。

  • サーバー容量
  • アップロード時のファイルサイズ上限
  • 1日のアップロード/ダウンロード容量/転送量制限
  • 広告の有無
  • 商用利用の可否

まず、サーバー容量に注意してください。DTM系サイトの場合、少なからず楽曲を公開することになると思います。その時に、サーバー容量が少ないと楽曲がアップロードできないという事態になりがちです。特に無料系のレンタルサーバーはサーバー容量が少なめに抑えられている場合があります。継続的に音楽活動をしていくならば、最低でも100MB以上は確保できないと正直きついと思います。

アップロード時のファイルサイズ上限も、無料のレンタルサーバーでは制限がある場合があります。特に3MBや4MBが上限の場合、かなり短めの曲でないとアップロードできなくなります。また、これに関連して、1日の転送量制限が設定されている場合もあります。ある程度アクセスが集まってくると、比例してダウンロード量も増えていきますから、のちのち問題になる可能性があります。

広告の有無については、好みの問題もあると思いますが、無料レンタルサーバーではほとんどのケースで広告が自動で挿入されると思ったほうが良いです。もし、広告挿入を嫌うならば、有料サーバーに移行するのが一番楽です。

将来的に同人音楽CDをサイトで通信販売するようなことを考えているのでしたら、商用利用の可否もチェックすることをお勧めいたします。

有料サーバーと独自ドメインの利点

最後に、有料サーバーと独自ドメインの利点をご紹介します。まず、多くの場合有料サーバーには、利用制限に近いようなきつい制約がありません。ので、楽曲も1GB程度は軽く保管できたりしますし、転送量制限も普通は問題にならないはずです。加えて、広告が差し込まれることも無いので、1からデザインを作りたい方には向いています。

個人的に最大のメリットの1つは、商用利用が可能であることです。CDの販売はもちろん、広告を用いた収益化もできるため、サーバー代以上の収益が上がる可能性もあるからです。なんでも無料って言葉につられて、それ以上の収益チャンスを逃していたら、ちょっと勿体無いですよね。

独自ドメインについては、多くの場合、長く育てることでネット上で強い力を持つようになってきます。一種の「ブランド」になりますから、同人音楽CDを売りたい場合には、特に考慮したほうが良いと思います。

また、サーバーを引越しするときも、ドメインはそのまま同じものを利用できますので、レンタルサーバーのサービス終了という万が一の事態にも対処できます。ので、最近私はブログを書く際にも、無料ブログ+有料の独自ドメインという方針で書くことにしています。

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まとめ

ざっくりとですが、DTMを嗜む人はウェブサイトを持つべきかどうか、という点について、簡単な紹介をいたしました。私の場合、楽曲は主にこのサイトに置いていて、サウンドプレーヤーとしてSoundcloudを利用している形になっています。

ちなみに、筆者が初めてレンタルサーバーに手を出したのは、2005年にhttp://www.geocities.jp/cyber_rainforce/で最初の3104式を作ったときです。現在の独自ドメインと有料サーバーの利用を始めたのは、2011年になってからで比較的最近の話です。

無料のジオシティーズサーバーを使っていたときは、ウェブサイトにはお金などかけなくても良いと思っていました。が、実際には、有料サーバーを使ってみて楽曲ダウンロードの早さや、https://cyber-rainforce.net/というブランド名をURLにしているという点で、非常に満足しています。今になると、逆にhttp://www.geocities.jp/cyber_rainforce/というドメインではちょっとやっていけないですね。

また、無料サービスは、いつかサービスが終わってしまうかもしれないという恐怖感があり、逆にお金を払いたいほどです(私のブログの話です)。

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