このぺージではDTMを始めるに当たっての必要な情報などをまとめます。
先に簡単に概要をご紹介しますと、DTMをやるには、DAW(Digital Audio Workstation)と呼ばれるアプリケーションを入手してください。まず、話はそこからです。DAWを使えば、好きなフレーズを打ち込んだり、楽器を録音したりして、最終的に1つの楽曲を作り上げることが出来ます。また、好きなボーカロイドやソフトシンセ・エフェクターなどを入手して、DAWに「プラグイン」することで、パソコン上に独自の「スタジオ」を作っていくことが出来ます。
DTMで用いるアプリケーションや機材は高価なものも多いです。最初は廉価版や、他の機材に同梱されたDAWなどを利用していくのが現実的です。
Contents
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はじめに
DTM(デスクトップミュージック)やボカロに興味を持った!DTMを始めたい。ボカロPになりたい。そんなあなたに、どうすればDTMを始めることが出来るのかをご紹介します。ざっくりとした記事になりますが、参考になりましたら幸いです。
本記事では、主にパソコン1つで完結する「打ち込み」と呼ばれる方法での環境構築をご紹介します。マウスやキーボード(楽器ではなく文字入力用の)などを利用して曲を作る方法で、シンセやギターが弾けない方でも曲作りを楽しめます。DTMの利点の一つは、このように楽器が弾けずとも作曲を楽しめる点にあります。
ここでは、まず最低限下記の環境を用意してあるものとして、話を進めたいと思います。
- ここ2、3年に発売された比較的新しいパソコン
- スピーカーやヘッドフォンなどの再生装置(PC内蔵でも音が出せればOK)
パソコンは、古すぎる場合にアプリケーションが動かない場合があります。特に、最新のソフトを使ってDTMをする場合には、その性能にも気をつけてください。もし、DTM用途のパソコンスペックに興味がありましたら、DTM用途のパソコンスペックについて考えるをご覧ください。
どんなソフトで曲を作るの?
パソコンを用いて行う楽曲制作は、DAW(Digital Audio Workstation)と呼ばれる作曲/波形編集用のアプリケーションを利用します。このDAWには多くの音色や、音を加工するエフェクト、様々な音を任意の調整でミックスするミキサーなどが収録されており、ソフト1つで楽曲制作を完了できるようになっています。そのため、DAWを入手してください。
DAWには、約1万円~数万円程度で入手できる市販品と、ネット上でフリーで入手できる無償のDAWがあります。無償品は、「途中で飽きてもお金を損しない」、という点では優れていますが、使いこなすにもコツが必要だったりと、必要な機能が不足していたりします。詳細は後述します。筆者としては、最初は廉価版のDAWを入手する方法がいいんじゃないかなぁと思っています。
筆者は、最初にSinger Song Writer Lite 4という1万円くらい(当時)の作曲ソフトでDTMの門を叩きました。その後、より上位のSinger Song Writer 7.0に移行しました。その後、テクノクリエーター向けのFLStudioというDAWの体験版を利用して、そのまま最上位版を購入し、今に至っています。無償のDAWはお遊び程度に使うことがありますが、それを中核に据えたことは無かったです。
でも、やはり1円もお金をかけたく無い、という方はいらっしゃると思いますので、それについては後述します。
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音色はどうするの?
前の項目で、「このDAWには多くの音色や、音を加工するエフェクト、様々な音を任意の調整でミックスするミキサーなどが収録されており」と表現しました。近年はピアノやバイオリンなど様々な楽器の音色さえも全てパソコン上で再現できる(※)ようになっています。このようなソフトは、ソフトシンセなどと呼ばれたりもします。
ほとんどのDAWには、このピアノやバイオリンなどの音色集をDAW内部に持っています(全てのソフトが音色集に充実しているとは限りません)。そのため、大金をはたいてピアノなどを買い揃える必要はありません。DAWを入手すれば、その音色が一緒に手に入るのです。
同様に、音色を加工するエフェクターもまたDAWに同梱されていることがほとんどです。例えば、ギターの音色をバキバキに歪ませたい場合、DAW上のディストーションやアンプシミュレータと呼ばれるエフェクトをかけることで、音色を加工することができるのです。
※ピアノやバイオリンの音が収録されていても、「本物の奏者が演奏したように聞こえるか」という点については別の話になります。
ボーカロイドを使ってみたいんだけど?
上述の通り、多くのDAWは音源やエフェクトを含みます。しかし、初音ミクのようなボーカロイド、MoogやProphetのような歴代のシンセやスタインウェイなどの名器をより高いレベルで再現した音色集は、DAWそのものに含まれていないことが多いです。
もし、これらを使用したいのでしたら、単体で販売されているボーカロイドやソフトシンセ等を購入し、DAWと併用していくことになります。これは、パソコン上に独自のスタジオを作っていくイメージになるかと思います。
ので、もしあなたがボカロPになりたいとお考えでしたら、少なくともボーカロイドのソフトいずれかを購入する必要があります。
なお、一部のDTMユーザーはこの音源沼にはまり、コレクターへの道を歩むことになります。
DAWや音源集に1円もお金をかけたくないんだけど?
DAWや音源集、エフェクトなどは高価なものも多く、特に学生が手を出すには厳しいものがあります。そこで、お金をかけずにDTMをやるためには、フリーで配布されているDAWや音源集などを探して、環境を作っていくことになります。
フリー配布されているソフトを使っていく場合、使いこなす為のノウハウや、環境構築に対する知識が必要になります。またトラブルが出ても自力解決が原則ですので、まったくのDTM初心者が手を出すには少し敷居が高いかもしれません。
フリーのDAW・音源集と市販のものでは何が違うの?
フリーのものと市販のものとで、それぞれメリットとデメリットがどんなものかを下表に表しました。
表:フリーと市販のDAW・音源集の違い
フリーのDAW・音源集 | 市販のDAW・音源集 | |
メリット | 無料であること メジャーなソフトは情報が豊富 |
音質面・機能面で優れている(ことが多い) サポートがついている |
デメリット | サポート無し 機能面・音質面で劣る マイナーなソフトは使い方に関する情報が無い |
お金がかかる 低スペックなパソコンでは動作が厳しいソフトもある |
フリーのソフト最大の利点は、無料で利用できることです。導入コストがかからないため、手軽に試せる点があります。ただ、インストールに躓いてもサポートが受けられず、全てのトラブルは自己責任など、手軽に試せない面もあります。また、マイナーなソフトほど情報が少なくなるため、使い方を模索することになります。
市販のソフト最大の利点は、良い音が出る仕組みに力が入っている点です。基本的に市販品のほうが音が良いと思っていただいてOKです。機能性も優れていることが多いのですが、「使いやすさ」という点では、市販品でも使いにくいものは使いにくいです。
また、メジャーな市販品においては、国内代理店が存在するなど、サポート体制が出来ていることも多いです。金銭面の負担は必要ですが、優れた音質と機能を考えると、当然の負担であると考えます。
DTMerはどんな書籍を読んでるの?
いきなり高額なDAWやソフトシンセを買う前に、DTM系雑誌を購入してみるのも一つの手です。
入門者向けのDTM雑誌として、DTMマガジンがあります。 DTMマガジンには、ソフトシンセの音色作り、リバーヴやディレイなどのエフェクトの使い方、ジャンル別の曲作りやコード進行例、ボーカロイドの音(声)作り、そしてプロによる投稿者への楽曲指南などが掲載されています。
毎号DVDが付録しており、音ネタや体験版なども充実しています。興味があるDAWや音源集の体験版をインストールしてみると良いでしょう。筆者もDTMを始めた当初はよく読んで、様々なソフトシンセを試していました(今は良くも悪くも自分のスタイルが出来てしまったので読まなくなりました)。
そのほか、興味を持ったDAWに関する書籍や、一般的な作曲論に関する書籍など、関連書籍は多数あります。DTMの始め方や、特定ジャンルに特化した作曲方法と使用機材の紹介などをする書籍もありますので、ご自身の目指す方向に合わせて書籍を読んでみるのも良いと思います。
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まとめ
ここでは、打ち込みと呼ばれる、マウスや文字入力用キーボードを用いて楽曲を作るために必要なソフトなどについて紹介しました。楽器を弾けなくとも、正攻法で曲を作りたい場合には参考になるかと思います。もし、あなたがギターなどの楽器を使っていたり、クラブトラックの作成に興味があったりしましたら、もう少し別の機材を買い揃えることで曲作りをすることも可能になります。そちらについては別途ご紹介します。
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